妖精の心を貴方に

「奈津が大丈夫って言うなら良いけど…」

「心配するなよ、ハヤテと一緒に行っててくれよ」

「…。うん分かった、何かあったら言ってね」

「あ、あぁ……」

望美は、ハヤテと一緒に階段を登っていった。

俺は、それを見送ってからリビングに入り脱力する。

「はぁ……。望美の笑顔って、何であんなに可愛いんだよ」

最初見た時もそうだったけど、望美の笑顔は他の誰よりもキラキラと輝いている感じがする。

「でも、俺の思い過ごしかもしれないけど」

さっき望美の頭を撫でた手を見つめる。

「女の子に初めてあんなことした……」

俺って、まだいまいち女の子との接し方が分からない。

特に、好きな子に対しては。