妖精の心を貴方に

何だよこれ、俺が会いたいとかおもったから、こんなことになったのか。

「おうおう、顔が真っ赤だな」

ハヤテが、ニヤつきながら言ってくる。

「は、はぁ!じょ、冗談はよせよ。顔が赤いのは……、か、風邪のせいだっつの」

「じゃぁ、そういう事にしといてやるよ」

そういう事ってなんだよ、やっぱりハヤテは俺の心を読んでる。

「人の中勝手に読むなよ」

「え?なんの事だよ」

ハヤテは、とぼけながらサッカーボールを頭に乗せてバランスをとっている。

「………。しゃぁね、玄関までいくが」

「その体で大丈夫なのか?熱下がっていないんだし」

「俺が行かなきゃ望美中に入れないだろ?今は母さん居ないし」

部屋から出て、玄関へと俺は向かった。

「こういう時の展開って、大抵何かが起きるって、コウヤが言ってたな。何が起きるか知らないけど」

「はっくしゅん!」

「コウヤ〜、風邪?」

「いや、違うと思うけど……」