妖精の心を貴方に

「まだ分かんないのかよ」

「分かるわけないだろ……、誰でも良いけど、帰ってもらってくれ、会う気分じゃないんだよ」

俺が今一番会いたいのは、あいつだけだし。

「そっかー、それは残念だったな、今奈津が一番会いたがってる子が来ているのに」

「!」

ハヤテの言葉に、俺は勢い良く飛び起きる。

「お、俺が一番会いたがってる子ってどういうことだよ!」

もしかして、俺の心読まれた……。

いや、そんなわけ無いかと思いたい所だけど、妖精だしあり得るか。

だとすると、ハヤテが言っている俺が今一番会いたがってる子ってのは…。

「だから、望美とルルが今玄関の前まで来てんだよ」

「……はぁ!」

な、何で望美が来てんだよ!