妖精の心を貴方に

「う、うん」

「最初は私も、服に関係する部活に入ろうかと思ったんだけど、ちょっと料理にも興味があるの」

「そうだったの?初耳だよ」

「そうかしら?よく望美に色々と作っていたけど」

(え?そうだっけ?)

ちょっとだけ、昔の事を考えてみると、よく私の目の前に黒く焦げた物体があった事を思い出し、額から汗が流れた。

「お、お姉ちゃん料理に自信あるの?」

「もちろんありますよ!」

笑顔で言う佳絵羅お姉ちゃんの姿が、輝いていたのは気のせいかな……。

でも確かに、あれから何年か経ってるしね、流石に料理は上手くもなっているよね。

そう信じるしかないかも……。

「佳絵羅の料理食べてみたいのじゃ」

「え…」

「もちろん、今お菓子を作る練習をしているので、持ってきますね」

「わーいなのじゃ!」