妖精の心を貴方に

私は、教室から飛び出して先生の元へと走った。


その日、奈津は先生たちに保健室に運ばれた。

奈津が保健室に運ばれた時、泉先輩やサッカー部の顧問の先生も驚いていた。

「あの奈津が風引くなんてな」

「驚いたよ、体だけが丈夫だと思っていたからな」

やっぱり、周りの人からは丈夫が取柄に見えるんだ…。

「でも、よくこんな体で学校に来たものだわ」

「そうですよね…」

「莎々原さんありがとね、このまま放っといたら部活に行っていたでしょうに」

「…はい、行きそうでした」

「もう少ししたらお母さんが来るみたいだから、莎々原さんはもう帰りなさい」

「は、はい」