でも、奈津は席を替えた後もずっと寝ており、帰りの会が始まる前に起きた。

「……う……ん」

奈津は、顔をあげると隣に居た私に視線を向けると驚いた。

「えぇ!!何で望美が居るんだよ!?!」

「えっと…、席替えしたからだよ」 

「席替えって、確かそんな事やってたな」

「それで、奈津は神無月君に代わりにくじを頼んで、今この席ってこと」

「そ、そうなのか」

よく見ると、奈津の顔はちょっと赤かった。

「それにしても、よく寝たな奈津は」

「あ、ハヤテ」

「朝からずっと寝てるんだから、流石に俺でも心配になったぞ」

「ハヤテの言うとおりなのじゃ、体とか悪いのか?」

「いや別に」

奈津は、すぐにルル達から視線を逸らした。

(奈津……)