後半戦が始まる合図の笛がなり響いた。

「いけー!翔!!」

「玲緒!頑張って!!」

「奈津ー!」

私達は、それぞれの名前を呼んで応援する。

「お熱いですね、皆さん」

「さ、沙弥佳、何メモってるの?」

「三人がどれだげ好きな人を好きなのかってことですよ」

「「「そんなの書かなくて良いよ」」」

もう沙弥佳ったら、他の事メモればいいのに。

「メモっておいて損はないのに」

いや、紙の無駄だと思うけど。

奈津がボールを蹴ってゴールまで運んでいるとき、奈津の目の前に大國君が迫ってきていた。

(頑張って)

私は、胸の前で手を組んで祈った。