「その方がいいかもな、下手に行くと妖精の持ち主に見られて色々とまずいからな」

「何がまずいのコウヤ?」

「おいおいカラ、こんなこと考えればわかることだぞ、何も説明していない持ち主に会ったって───」

「でも、その妖精が優秀なら、出てきた時に自分の事について説明しているはずだ」

アカツキが、胸の前で腕を組みながらそう言う。

「でもよ、説明していない可能性だってあるかもだぞ!」

「それは、“お前”だけの場合だ」

「そうだよな、やっぱり俺以外って!!何でアカツキが知ってんだよ!!」

妖精たちは、一斉にカラへと視線を向けた。

「ごめんなさい、私でーす!」

「カラ!!」

「少し黙れ馬鹿、試合が始まるだろ」

「お、お前また俺の事を馬鹿ってぐぎゃ!!」

アカツキは、コウヤにイラついたのかチョークを二本コウヤへと飛ばした。

「眠ってろ、試合が終わるまでな」

何か、コウヤに対するアカツキの扱いが怖い。