「どうせ、また描いたって同じ!それなら、絵なんて描かないほう良いんだ!」

力強く外に向かってそう叫んだ時、どこからか声が聞こえてきた。

『それは、違うのじゃ』

「っ?!だ、誰!?」

辺りを見回しても、誰もいない。

『見えなくて当然なのじゃ、私はあなたの中にいるから』

「わ、私の中って!?」

すると、私の体から小さな光が幾つも浮かび上がった。

『私は、あなたの心』

「こ、心?」

光は一箇所に集合し、一つの光となった。

そして、その中から姿を現したのはーー

『初めましてじゃ!望美』

「……へ?」

そこには、髪の色は空と同じ青色で、瞳の色は綺麗なセルリアンブルーを持った小さな小さな女の子が、優しく微笑んで浮いていた。