妖精の心を貴方に

「学年は二年。今年からサッカー部に所属し、前のエースストライカーの実力を飛び越えて、新しく生まれたエースストライカーだ」

「一年も経っていないのに、直ぐに十番なんて取れるんですか?」

「初心者なら難しいだろう。しかし、大國は小学一年生の頃からサッカーをやっているんだ」

「それは、奈津と同じだな」

玲緒が俺に目を向けて言う。

その言葉に、俺は小さく頷いた。

確かに、俺も小学一年生からサッカーを始めた。

でも、俺は背番号十番を取るのに一年はかかっている。

経った数ヶ月でそこに上り詰めた大國の実力は、きっと俺よりも上なのだろう。

「ところで先輩、その情報は何処でもらったんですか?」

首を傾げながら恭也先輩に聞いている翔の姿を見た俺は、額に手を当てる。

それは、恭也先輩に情報をあげた人物に心当たりがあったからだった。

「名前は、夏村沙弥佳って言ったかな?その子は、いい情報力を持っているよ」

やっぱり、夏村だったか。

あいつの情報力は、本当にあなどれないな……。

最悪、俺たち個人の情報も持っている可能性がありそうだ。

「奈津と同じクラスの子だったよな?」

「は、はい。そうです」

急に話しを振られたので焦った。