妖精の心を貴方に

【望美】

「望美!、どうしたの?」

「へ?」

さっきの出来事せいで、私の体は数分間フリーズしてしまっていた。

「もしかして、さっきのこと?」

「う、うん。ちょっとびっくりしちゃって」

ちょっとどころではなかった。

私の中では、ショックが大きくて今直ぐ顔を覆って泣き出すくらいの勢いがあった。

「でも、大丈夫だよ望美。柳原さんは、望美のライバルじゃないから」

「え!?どういうこと?」

「柳原さんは、隣のクラスの夜城君と付き合ってるんだよ。それに、さっき小早川君に抱きついたのは、極度のイケメン好きってのが絡んでるみたいだから」

「へ、へぇ〜……」

沙弥佳、よくそこまで調べたよね。

でも、沙弥佳のおかげでちょっと楽になった。