妖精の心を貴方に

「そ、そうなんだ。確か前に言ってたよね、サッカーの試合が近いって」

「あぁ、それで良かったらだけど、望美見に来ないか?」

「えっ!」

奈津がサッカーしているところを、間近で見ていいの?

「い、行ってもいいの?」

「当たり前だろ!」

こ、これは、よくある彼女が彼氏の部活の試合を応援に行くというパターンなのでは……。

「分かった!私、頑張って応援するね!」

「ありがとな、望美」

奈津は、そう言うと優しく微笑んでくれた。

時々思うけど、奈津の笑顔って子供っぽくてちょっと可愛い。

思わずキュンッとなってしまう。

「やれやれなのじゃ」

ルルは、呆れたように私たちを見下ろしていた。