「そんなに怒るなよ」

奈津は、笑いながらタンスの扉を閉めた。

「よし、これで大体は良いな。あとはーー」

奈津は、保健室の時計を見上げた。

「まだ、時間あるな」

「そうだね……」

てこは、授業に戻る気はなさそうだ。

「なぁ望美、日曜日って空いてるか?」

「日曜日?特に予定はないけど」

日曜日って、何かあるのかな?

もしかして、デートのお誘い?!

「それならよかった。実は日曜日に、サッカーの練習試合があるんだ」

やっぱり、そう簡単にうまくいきませんよね。