「望美?どうした」

「な、なんでもないよ!」

「それなら良いけど?」

あ、危なかった。

でもさっきのは、絶対顔に出てた……。

赤くなった顔見られていないと良いけど。

「たく、何をやっていたのじゃ?!」

「る、ルル!」

「やっと見つけたのじゃ、授業に出てないから心配したのじゃ!」

そういえば、ルルは教室で絵を描いていたんだった。

「望美、その頬どうしたのじゃ?」

「ちょ、ちょっと色々とあってね」

湿布を貼り終えた奈津は、湿布の入った袋をもとの棚に戻しているところだった。

私は、奈津に聞こえないように小声で話す。

「望美、さっきみたくあまり無茶するなよ。お前も一応女なんだから」

「は、はい……。って、一応女ってどういう意味なの?!」

「さっきみたく?」

ルルは、奈津の言葉に小さく首を傾げた。