「和架さ、全然ケリつけてないよね」



「初めてからお前まだ1Pも終わってなくね?」



「ずーっと依千花さんのこと考えてたんだろ~」



言われてみれば、進んでない気がする。



気がするじゃなくて、進んでない。



実際、ひとりで勉強しててもそのうちに千花のことを考えてしまって、進まないのが最近の現状。




「……やめた」



勉強しても身につかない自信がある。



「まぁ、和架は頭良いから進まなくてもいいんだけどね」



「さすがに、お前ぼーっとしすぎ。熱中症とかで倒れんじゃね」



「和架ちゃん……大丈夫?夏休みの間に、なんとかしなきゃダメだよぉ」



希依にまで言われるってことは、相当なんだろうな。