「あ……篠月」 あたしは少し、嫌な顔をしていたのかもしれない。 さっきの男子… あたしのの隣の席の男子だ。 「…」 「篠月は…さ!いつも此処にいるの?」 「まぁ、たまに」 「お、屋上…いいよなー」 彼は少し伸びをする。 正直、名前すら憶えていない。 「空がよく見えるしさ」 「!!」 この人も、空を見るのが好きなの? 少しだけ興味が湧いた。 「篠月さ。俺の名前…わかる?」