私は静かに「そうだよ」と言った。





「お前……知ってたのか…?」


「うん……。四ノ宮くんが、犯罪を犯したのは……きっと、私のせいなの」




私さえいなければ、彼は……。





「それは違うだろ……。ただ単に、あいつの頭が狂ってたってだけだ」


「……」


「お前は早く、あいつから離れた方がいい……。その方が身のためだ」



コクン、と頷いた。





「そのつもり。私…四ノ宮くんとは離れる事にした。だから……早くここから逃げよう?」


と、言うと。




「あぁ。行くか、小春」


翔くんは笑って、私の手を握った。




私も、その手をやんわり握り返した。