彼だけは犠牲にしないでほしい。 翔くんもまた、 私の心を温かくしてくれた存在。 そして何よりも、翔くんは四ノ宮くんの親友。 「何で?邪魔者を始末するのは、当然の事でしょう?」 疑問を投げかける彼に、私は何も言えなかった。 「小春ちゃん」 彼の手が、頬に触れた。 冷たい彼の手が、私の輪郭をスーッとなぞった。何度も何度も。 「どうして、あいつを庇うの?」 この時の四ノ宮くんは、笑顔じゃなかった。 “無表情”だった。