「ふーん。そうなんだ」 苦しい言い訳を、彼はあっさり信じた。 安心しつつも、 あっけにとられた。 「あ、そうだ。ユズの香りの入浴剤があったんだ」 四ノ宮くんはリビングから出て行った。 1人きりになった空間で、ホッと胸を撫で下ろした。 バレなくてよかった。 ……もしくは、気づいてる? とにかく春井くんとメールしてる事はバレるわけにはいかない。