口角を上げ、微笑を浮かべる圭太くん。
「……」
あたしはそんな彼の姿を見ながら、パチパチと何度も瞬きをした。
だって……圭太くんと付き合うって、何？
『だったら』って言ったけど、どこをどうしてどうやって、そういう結論に至ったの。
聞きたいことは、ちゃんとあった。
だけどあたしがとりあえず口に出来たのは、
「……は？」
首を傾げ、文字通り眉をハの字にする。
「だから、俺と付き合う？って聞いてんの」
「……何で」
意味が全然わかんない。
傾げた首を更に斜めにさせて、眉間にはきっとしわが寄ってる。
絶対可愛くない顔をしているのは分かっていたけど、そんなの気にしている余裕はなかった。
どうして、あたしと圭太くんが付き合う展開になるの。
「あたしが好きなのは、石丸くんなんだけど……」
小さな声でボソッと呟いた。すると、
「だからだよ」
圭太くんが返事して、あたしはやっと首を元に戻す。
