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「じゃあ全部嘘で、騙してたってこと?」
「……ごめんなさい」
石丸くんの問いかけに、力なく頷く。
夕焼けに染まるグラウンド。
あたしが石丸くんに全てを説明出来たのは、サッカー部の練習が終わってからだった。
『石丸くんと二人で話しさせて』
そう圭太くんに伝えて、『わかった』と了承を得たものの、その後すぐに顧問の先生が通りかかって。
結局そのまま二人は練習に行くことになってしまった。
だから……
練習後の誰もいないグラウンドの隅、あたしはベンチに腰掛けて、目の前に立つ石丸くんに全てを話した。
「そっか……」
ため息にも似た石丸くんの声が突き刺さる。
呆れられていることは間違いなくて……。
せめて、せめてあの時リョウくんに会わず、自分自身から嘘を打ち明けられていたら。
少しは印象が変わっていたんじゃないかって、思わずにはいられない。
あたしはなかなか顔を上げられなくて、お互い黙ったままの時間が少し続いた。
そんな沈黙を破ったのは、石丸くん。



