ハチミツみたいな恋じゃなくても。



サッカー部の練習を一通り観て、帰ろうとしていたあたしのスマホに届いていたLINE通知。

少しドキドキしながら見てみると、それは待っていた人から……ではなく、圭太くんだった。


【この後暇だったら駅前のワックに来てよ】


唐突すぎる誘い。
だけど、あたしはそれに従うしかなかった。

暇だったら……なんて一応は書いてあったけど、強制以外の何物でもない。


だって、あたしは弱味を握られている。


友達の弟のための見学なんて嘘だって、圭太くんは知っているわけで。

それに……。



「話があるから呼んだんでしょ? いいから早く話しなよ」

あたしが急かすように言うと、圭太くんは相変わらず笑ったまま「まぁ座ってよ」と、まるで宥めるみたいに言った。

その態度にムッとしつつも、確かにこのまま立って話を聞くのも変だし、言われるままに座る。

すると、目の前の圭太くんはやっと笑うのをやめ、口を開いた。


「俺が怒られるのは心外だし、じゃあ単刀直入に言うわ。

彼女の目の前で、なに連絡先とか聞いてんの?」


さっきのからかう表情から一転。
問いかけられた眼差しは、鋭く真剣なもの。