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「ひとみ、瞳」
「……ん、あれ……もう帰るの?」
寝ていた瞳を軽く揺すって起こし、頷く。
壁にかけてある時計の針は、もうすぐ7時を指そうとするところ。
昨日は結局、あのまま泊まらせてもらった。
話していたら、すっかり遅くなってしまったし、目の腫れもなかなか引かなくて。
「夜勤から帰ってきてあたしがいたら、お母さんゆっくり休めないでしょ?」
「えー……そんなことないよー」
ごしごしと目を擦りながら、身体を起こす瞳。
そう言われても、そうですかって長居するわけにはいかない。
「帰るよ」
まだ眠いのだろう、あたしの言葉に「んー……」と、煮え切らない返事をしつつ、
「……大丈夫?」
瞳はあたしの顔を見て、聞いてきた。
「おかげさまで」
瞳にニコりと微笑む。
昨日一晩、話を聞いてもらって、自分の気持ちに気付いたら、何か吹っ切れたような気分になった。



