ハチミツみたいな恋じゃなくても。



「あ、結局圭太の方とくっついたんだ?」

「え?」

「男子の間では有名だったからなー。蜂谷さんと朝日と圭太のドロ沼三角関係」

「は……?」


言われていることの意味がわからない。

三角関係……って、何それ。


「一時はどうなるかと思ったけど、やっぱそうだよなー。朝日の方が諦める性格だよなー」

「……」


何のことを言っているのか、さっぱりわからない。でも、

鼓動がドクドクと、嫌な脈打ち方をしてる。


石丸くんの方が諦める性格をしてる……?

それって何を……?


「それじゃあ圭太とお幸せに」

冷やかすように笑って、男子はそのまま帰ろうとした。

だけど、


「待って!」


あたしはそれを引き止めた。


「三角関係ってなに……?石丸くんの方が諦めるってなに?」

「え……いや……」


あたしの顔をみて、男子は『しまった』という表情をする。


「教えて」


あたしは彼の目の前に出て、問いただした。