ハチミツみたいな恋じゃなくても。




大西さんには、圭太くんから話をしてもらうことになった。

実際に会えるかどうかはまだわからない。

あたしが謝りたがっていることを伝えてもらって、話はそれから。

大西さんが会いたくないと言えば、もちろん強要は出来ないわけで。


そんな形で話はまとまって、あたし達はコーヒーショップを出た。



いつものように「送るから」と、あたしより少し先に歩き出す圭太くん。

気にしてしまえばその言い方も行動も、ずいぶん手慣れているように感じる。


さっきの頭ポンポンだって、あっさりとやってのけすぎっていうか……。


「圭太くんってさ……」

「ん?」


――女の子とどこまでしたことがあるの?


率直に頭の中に浮かんだ疑問。

口に出すのは恥ずかしくて、でも気になってしょうがなくて、言うかどうか迷っている……と、


「蜂谷っ!」

「!?」


突然、焦ったような声を上げた圭太くんが、あたしの腕を引いた。