間接キスをしようとしていても、圭太くんが平気そうな顔をしているから。
だから、何だかムカついた。
あたしのことを好きなくせに……って、何これ。まるであたしが嫉妬しているみたい。
訳の分からない感情に、冷静になろうとミルクラテに手を伸ばす。
すると、圭太くんは「まぁいいや」と呟く様に言って、
「それで今日はどうした?蜂谷の方が誘ってくるって珍しいじゃん」
改めて向けられた声に、そうだ……と、思い出す。
今日はあたしが呼び出した。
用事が、話があったから。
ひんやりと冷たいミルクラテを机の上に置いて、息を一度吐いてから口を開いた。
「……会わせて欲しいの」
「誰に?朝日?」
「ううん、石丸くんじゃなくて……大西さん」
石丸くんの……彼女に。
「……」
なかなか返ってこない返事に目の前を見れば、目を真ん丸にしてキョトンとしている。
「……また宣戦布告?」
「違う!」
宣戦布告、って。
この人は、まだあたしが諦めてないと思っているんだろうか。



