そういえば、チョコバナナなんとか……が、新発売とかってメニューに載っていたっけ。
でも、見るからに……、
「甘そうだね」
「ひとくち飲んでみる?」
思ったことを素直に声に出すと、圭太くんは水滴の付いたカップをこっちに差し出した。
「……」
特に飲みたいわけじゃないけれど、流れで受け取ろうとして気付く。
もしかして、これって間接キスなんじゃ……?
いや、もしかしなくても。
自覚した瞬間、カァッと熱くなる顔。
目の前の圭太くんを見れば、何てことのない涼しい顔をしていて。
「い、いらない!逆に喉渇きそうだし!」
カップを圭太くんの方に押し戻して言うと、
「……蜂谷、何か怒ってる?」
不思議そうな顔をして、問いかけられた。
「はぁ!?」
怒ってるわけないじゃん。
怒る理由がない。
圭太くんが今までどんな恋愛をしてきたって、あたしには関係ない話だし。
そう、全く関係ない。
……それなのに、
あたしはどうしてイライラしているんだろう。



