ハチミツみたいな恋じゃなくても。


「あぁ……」

圭太くんのことだから、またはぐらかそうとするのかと思った。

だけど、


「今日、実は誕生日なんだ」


「……は?」


思ってもみなかった回答が返ってきて、あたしは目をパチパチと瞬かせる。


たんじょう、び……?


「誰の?」

「俺の」


にっこりと笑って、一本立てた人差し指を自分へと向ける圭太くん。

俺の……って。


「へ……えっ!?」

今日って圭太くんの誕生日!?

やっと理解したあたしは、思わず大きな声を上げた。


「……っ、何で今まで言わなかったの」

人の視線が集まったことに気付いて、小さく頭を下げながら、圭太くんに問いかける。


「言ったところで、蜂谷絶対ふーんで終わるじゃん」

「まぁ、そうかもしれないけど……」


「あ、もしかして言ったらプレゼントとか用意してくれた?」

「ううん」

即答したあたしに、「ひっでー」と圭太くんは苦笑する。


『俺も蜂谷からのプレゼントとかいらねー』くらい、言い返してくれれば楽……なのに、