ハチミツみたいな恋じゃなくても。


***


「……パンケーキ?」


映画館を出て、ショッピングモールの敷地からも出て、少し歩かされて向かった先。

それは見た目もお洒落な、パンケーキのお店だった。


夕方5時を前にして、ちょうどおやつ時。

女子を中心に、お店の外までも行列が出来ていて。

これは結構待たされるかな……と、思ったら、


「予約してあるから」


ひと言あたしに言って、列を無視して店内へと入る圭太くん。


え、予約……?

少し驚きながら後を追いかけると、あっという間に『ご予約席』の札が置いてある席に通された。

そして、


「ご注文は問い合わせいただいたものでよろしかったでしょうか?」

店員さんの問いかけに、

「任せてもらってもいい?」

圭太くんがあたしに聞く。


「う、うん……」

あらかじめ何か注文していたってことだろうか。

メニューの中から飲み物だけ注文させてもらうと、店員さんは奥に戻っていった。