ハチミツみたいな恋じゃなくても。





「っ、ぐすっ……」

「ふあぁ……」


エンドロールも終わって、パッと点いた照明。

感動してハンカチで涙を拭うあたしの隣で、圭太くんは大あくび。


「あれ……。泣くほど良かった?」

「……」

少し驚いた様子であたしを見る圭太くん。

そんな彼を、あたしは睨みつける。


……良かった。
そりゃあもう涙がこぼれ落ちるほど良かった!

原作が好きすぎて、正直期待はしていなかったけど、最後の再会するシーンなんて、涙なしには見られなかった。

それなのに!


「なんで寝てるわけ!?」


結局、ずっと眠ったままだった圭太くん。

あんなに素敵な映画だったのに、誘ったのは圭太くんのくせにと声を張り上げると、


「ごめんごめん。恋愛映画とか、実はあんまり得意じゃなくてさ……」


苦笑しながらそう言った。


「……は、はあ?」

その言葉に、目をパチパチと瞬かせる。

だったらどうして、この映画にしたというのか。