ハチミツみたいな恋じゃなくても。


聞こえてきた、会話の内容。
口調から察するに、たぶん同じ学校の女子達だろう。

……に、しても。


圭太くんって、本当にモテるんだ……。


うちの校門の前で待ちぶせしていたときも囲まれていたし、今も。

何となく容姿が良いのはわかっていたけど、まさかここまでとは思わなかった。


でも、確かに。

ボーダーのインナーに紺色のシャツ、白いクロップドパンツを履いた圭太くん。

無難な格好をしているけど、背も高いしスラっとしていて、立っている姿はファッション雑誌のモデルみたい。

今まで石丸くんばかり見ていて気付かなかったけど、実は相当カッコイイのかもしれない。


それなのに、こんなにモテるのに、今まで彼女らしい彼女を作らなかったのは、


あたしのことが好きだったから……?


……って。


「あっ、蜂谷!」

ぼんやり眺めていると、圭太くんとパチっと目が合って、ビクッと肩を震わせた。