ハチミツみたいな恋じゃなくても。




「うわ、すっげー懐かしい……」

駅から少し移動して目的地に着くなり、感動したように声を上げた圭太くん。

「あたしも3年ぶりくらい」

言いながら足を踏み入れた先は、とある公園……というより、遊具なんかはほとんどないから、空き地と呼んだ方が正しいかもしれない。


「みんなここに来たことあるの?」

「中学の頃、学校のグラウンド使えない時とか、ここで練習したりしてたんだ」

ひとり何も知らない大西さんに、石丸くんが説明する。


そう、ここは中学生の頃、石丸くんと圭太くんとよく立ち寄った場所。

サッカー部の他の生徒達も来たことがあったけど、あたしの中ではこのふたりの印象がとても強い。

普通に学校のグラウンドで練習した後も、熱心なふたりはここで更に練習していた。


「本当、懐かしいね」


くるりと振り返って、あたしは石丸くんに微笑む。そして、

「ボール、まだあるかな?」

昔と同じように、空き地の隅の木陰まで走っていく。