ハチミツみたいな恋じゃなくても。


声をかけたら、どんな顔するだろう。

あたしのこと、覚えててくれてるかな?


そんな、期待と不安を入り混ぜながら、


「いしまっ……」


“石丸くん”って、彼の名前を久しぶりに呼ぼうとした。


だけどそれは、最後まで言葉にすることは出来なかった。

だって……。


「朝日、ごめんっ!」


そう言って突然、彼の隣に現れた女の子。

彼が履いているズボンと同じ、紺色チェックのミニスカート。


ドクンッと心臓が、一度強く跳ねた。

思わず一歩、後ずさりする。


な、何してんのあたし……。
ただの友達かもしれないじゃん。

うん、そうだ、そうだよね……って、思い直そうとしたのもつかの間。


気付いてしまった、彼の表情。


謝る女の子に「はぁ……」と、呆れるようなため息をつきながら。

でも、その次の瞬間、


微笑んだ。

とても優しい顔をして。