ハチミツみたいな恋じゃなくても。


それからの会話は世間話というか、内容があるようでないようなことばかり。

一応名目はダブルデートなのだから、恋愛関係のことを話すべきなんだろう。

だけど、石丸くんと大西さんのふたり揃った場で、そんな話はしたくないと思った。


なんだかんだ言いながらも、付き合っているだけあって、ふたりは仲良さそうで。

そんな姿を黙って見ているだけでも苦しいのに、更に恋愛トークなんて……。

それっぽい話になる度、あたしはさりげなく話題を逸らした。


そしてケーキを食べ終えたあたし達はお会計を済ませ、店の外へ出た。



「……で、これからどうする?」

そう訊ねてきたのは圭太くん。

「うーん、そうだね……」

お茶するところまでは考えていたけれど、そこから先のことは考えていなかった。

……と、いうか、本当はもう少し店内でゆっくりする予定だったんだけど、席が空くのを待っているお客さんもいて、早めに出てきてしまったんだよね。