「うっわー! なんでなんでなんで! なんでここにいるの? だって、え? その制服ってなんで。いつ帰ってきたの? てか今日って休みだよ」
「その休みってのをさっき学校行って初めて知ったとこだよ」
「帰ってくるなら連絡くれればよかったのに! なんでくれなかったの?」
「いや、それはほらいろいろ……」頭をかいてごまかした。
ベンチから勢いよく立ち上がり、強羅とハイタッチをする羽都音をびっくりした目で見ているコーヅに気付かず、羽都音と強羅は何年ぶりかの再会に喜び合っていた。
背も羽都音よりかなり高く体格も昔と違う。
羽都音は強羅のことをざっと簡単にコーヅに紹介した。
「羽都音、悪いんだけどこれちょっと捨ててきてくれない?」
「は? バカじゃないの何それ。自分で捨ててきなよ」
飲み終わったペットボトルを羽都音の方に向け、捨ててきてほしいという理不尽なお願いには、強羅はコーヅと二人で話がしたいという意図があった。

