失踪者は皆、性的経験は無し。 そして失踪した時期も年は違うがほぼ同じ。これが偶然とはコーヅには思えなかった。 だとしたら、まだ事件は起こる。 ここまでの結論に達した二人は同時にため息を漏らし、無言になる。 「飲むか」 強羅はコーヅにグラスに入れたお茶をだす。 「オレンジが良かったけど、まあいいや」 「てめえ」 なんでも一言多いコーヅを睨むが本人は涼しい顔をしてにこにこしていた。