これはある男の人が体験したお話です。 その男の人が横断歩道の信号待ちをしていたとき、向かい側のマスクをした少女から強い視線を感じたのです。 その少女は男の知り合いではありません。 全く見覚えのない少女でした。 だから、男は少女の視線に気づいていないふりをしました。 信号が青に変わり、すれ違う少し前に少女はマスクを外した。 男は思わずギョッとして立ち止まってしまった。 なぜなら、そのマスクの下は…… 耳まで切り裂かれ、歯茎がむき出しになった口があったのだから。