「…………」 僕達は黙って聞いてた。 すっかり千紗の怪談話にのめりこんでしまっていた。 これはあの有名な口裂け女の話だと分かっているのにもかかわらず。 千紗は得意げに笑う。 そして、また口を開く。 「そして、少女は男に不気味に笑い、こう言ったの」 僕は生唾を飲み込み、千紗の言葉を待った。 『ワタシッテ、キレイ?』