「明日の分までゲットー!」
 


六時半過ぎの帰路。



俺は浮かれていた。



今日はなんと、目の前で鶏もも肉に半額シールが貼られたのだ! 



しかも、元値からしてセール品だったので大層お安く手に入った。



調子に乗って二パックも買ってしまった。



まあ、冷凍しておけば大丈夫だろう。




……俺が買い物担ってるとか知っている諒平は、「お前……所帯じみてんな……」と、何とも微妙な顔をされたこともあるが。




「何にしてもらおうかなー」
 


呟きながら門扉を押す。


理波ちゃん、今日は早く帰ってるって言って
「! ――なん、――――」