俺が暗幕を抱えて歩くと、珍しく――と言うか初めて、滝篠が隣を歩いた。 実はこの暗幕はフェイクで、必要なものを包んでいるから滝篠に触らせるわけにはいかないのだ。 「滝篠んとこは何やんだ?」 世間話にでもなるかなーと訊いてみた。が。 「……………………」 ? 沈黙が長いな。 「滝篠?」 「……カフェ、だそうだ……」 「ほー」 王道って言っちゃ王道だけど、……何でこんなに沈んでいるんだ? 「接客するのか?」 「……………させられることになった……」 ああ……接客とか苦手そうだもんな。