オレンジの片想い


ああ、わたし、こんなに幸せでいいんだろうか。

少し怖いよ。


その怖さは、大切なものがもっと大切に変わったから。失うことが怖いんだ。そんな恐怖さえも愛しいと思えてしまう。




「雪葉、愛してる」



またわたしは、涙を流してしまう。だけど、止めなくていいの。



「わたしも愛してる」



ふたり、愛を伝え合う。

それからどちらからともなく顔を近づけ、キスをした。




...16歳のわたしに伝えたい。


わたし今、本当の本当に幸せだよ。



あの時辛かったことも全部、この幸せにつながっていたんだって思える日が来るからって。辛かったあの日々も、今では愛しく思えるよって。そう伝えたい。



叶わなかった恋も、素敵な思い出に変わるから。



「...帰ろうか」


「うん」



わたしたちはまた、しっかりと手を握りなおした。





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