どうしたらいいかわからない中、2人の話は着々と進んでいく…

「待てよ…!」

「もう遅いって」

冷酷な目をした麗奈が、麗薇の方を指差す。

「うぁ…うぁぁぁぁぁぁぁあああ!!」

まるで狼が遠吠えするように叫ぶ麗薇。

こないだのとは比にならない。

額の汗どころではない…

顔から汗がボタボタと落ちる…

「あ…嘘…だ…」

恐怖で体が固まる。

麗薇にしがみついていた蛇のような黒いものは麗奈の口の方へと這い上がり、それはまるで口に当てている手の中へと吸い込まれていくようだ。

「なんだよあれ…」

これが真実なんだって知った。

そして、麗奈の予想が悲しくも全て当たっていたんだと悟った。

あの蛇のような麗薇に絡みついているものこそ…

きっと、邪気なんだ。