「ま、汰一にもいつも練習付き合ってもらってるから。
ってかその身体能力すげーよなー
疲れるからって、あんまり見してくんないけど、実はそうとうすごいっしょ?」

「まーねー。
本気になったらヤバいよ」

フッと笑って見せて、手のひらをひらひらとしながら雄一に見せる。

すると雄一も、満足げに笑った。

「やっぱその力、すげーよなー…
俺にはそこまではなくて」

「そんなことねぇよ。
お前は防御の方に優れてるんじゃん?」

俺は、攻撃。

雄一は防御。

「ま、俺と汰一でなら最強ってとこ?」

「だな」

2人で笑いあって、そして突然、真面目な顔になり。

「いくぞ」

「あぁ、かかってこいよ」

白蛇が、俺の手のひらからにょろにょろと顔を出す。

それとともに、黒蛇が雄一の手のひらから…

俺ら2人でいれば怖くない。

黒田にだって、かなう。

そう思った。

だから、いつか必ず麗奈と麗薇と雄介…

その、俺と一緒にいてくれた3人を取り戻すために…

「うぉぉぉぉぉぉおおお!」

俺は、まだもう少し頑張ることにするよ。