そんなことが頭の中でぐるぐると回るも、雄介は全く気づいていない。

「なーんかお前、信用なんねぇよな…
今度は俺が行ってくっかな」

なんて言う。

…これは、約束事の1に関係するのか?

たしか、呪い屋への依頼は誰でもできる。

つまり、契約完了してしまったら、自分にとってどんなに大切な人でも、止めちゃいけないってことなのか?

「わかんねぇ…」

思わず口に出して言った俺に、雄介はギョッとした。

「お前、独り言とか…
大丈夫かよ。
ほら、よく、独り言は変人への一歩、みたいなこと言うじゃん?」

ヘラヘラと笑う雄介。

こいつは、何も分かってねぇ。

でも、俺はこいつへの呪いを依頼した。

呪いって…かかるとどうなるんだ?

「雄介…お前、どっかおかしくないか?」

本来は雄介が俺に聞くべきセリフを、言ってみる。