突然の出来事に驚くあまり、言葉も出ない。 ただ目を見開き、必死に逃げようともがくも、全くもがけない。 指一本も、一ミリも、自分の意思で体を動かすことができない。 危険だ、危険だ、と頭の中で警報が鳴る。 しかし、その要求に応えることはできない。 流されるように自動的に動く俺に、ただ驚き、あとはもう、身を任せるしかなかった。