この時、俺は、お遊び程度にしか考えていなかった。

どうせ、子供騙しだ。

高校生の俺らを、でかい子供とでも思って遊んでんだって。

だから、呪いの対象を雄介にした。

でも、気づくべきだったんだよ。

この女の声になんとなく聞き覚えがあるって。

…この女は、今までにもあったことがあるかもしれないなんて、そんなこと、俺は考える余裕がなかった。

…ただ、それだけ。