ヴェルト・マギーア ソフィアと黒の魔法教団

「あっちから声かけてきたわよ」

「そうだな…」

私は、息を吐き振り返る。

アレスの周りにいた女子たちはいなく、アレスは手に何かを持っていた。

「それは何だ?」

「教団の情報だ」

私は、真剣な顔になる。

「あのサルワの情報だ。今夜、サルワが居たと言う研究所に向かう」

「研究所?」

「あぁ、あいつは元は科学者で、ロゼの研究をしていたんだ」

そうなのか…。

そんな奴が教団を率いているのか。

「でも、夜に外出していいのか?」

「それは大丈夫だ。理事長の許可は貰ってるし」

「私は、貰っていないぞ」

あのお父様が私に外出の許可を出すはずがない…。

「それも大丈夫。お前は、俺の助手だ」

「そうだったな」

「助手であるお前も、夜の外出は認められる」

「そうなのか?」

「だから、助手の方が色々と楽なんだよ。早速今夜行くけど、大丈夫だよな?」

私は、軽く頷く。

「ところで、お前の母親は大丈夫なのか?」

「なんで?」

「だって、ロゼが抜かれて五日経った。体とかに変化はないのか?」

「それなら大丈夫だ。医療魔法でなんとか遅らせているから、心配するな」

「ならいいけど」

じゃぁ、何でお前はそんな無理をした顔を見せる。

全然大丈夫なはずがないだろう。

私に心配をかけさせたくなくて、そんなことを言ったんだろうけど。

無理をしているのが見え見えだ。