ずかずかと、土足で畳に踏み入り、嶺子の前にしゃがみ込む。 「これ、もう冷めちゃったけど、半分こしよ」 少女はポシエットの中に手を突っ込むと、そこから大ぶりな餡饅を取り出した。 「さっきね、コンビニで買ったの」 少女は不器用に餡饅を二つに割ると、その片方や嶺子に差し出した。