「なんということだ。 その森の魔法使いは、心臓を食べてしまう恐ろしい悪魔だよ。 あなたは騙されている」 王子さまは言うと、お姫様に国のことや本当のことをすべて話しました。 なんと森の奥に住むその魔法使いは、人の心臓を魔法の薬にしていたのです。 「まあ、恐ろしい! では私のお父様やお母様も、あの小さな城にいるのね」 お姫様は驚きで口が塞がりません。 しかし森へ帰るよりも、心配している父や母を思うと、なんだかとても恋しくなりました。 そして王子さまとともに城へ帰る決心をしました。