「あの、凌牙を横取りしたとかなんとかで…SPIRALに寝返ったとか…」


だけど"どうして?"を貫き通しそうな大翔に、諦めて口を割った。


「ああ、そっか。アキさんも分かってくれたと思ってたのに。随分と根が深かったんだな…」


その割には随分とアッサリ理解して、苦い顔をした。


「背が異様に高い銀髪の男がいなかったか?」


続けて妙なことを尋ねる。


「銀髪……」


「ソイツが灰雅の総長なんだ」


「澤城って人?」


「ソイツソイツ!見たんだな」


確信したように言う大翔に、あたしは首を横に振った。


「多分……いなかったと思う」